ロスコン デ レジェス(王様のケーキ)
東方三賢人の日(1/6)に食べる王冠パン

スペインでは1月6日東方の三賢人(レジェス・マゴス Reyes Magos)の日に、王冠の形をした菓子パン「ロスコン・デ・レジェス」を食べます。パン屋さんで売っていて、パンの中にソプレサ(陶器の人形)が入っています。それに当たった人は幸運だ、王様だ、いや、ロスコン代を払うんだ等いろいろ言われています。
材料
【直径20cmのリングパン】
<パン生地>
- 強力粉……100g
- 薄力粉……50g
- バター……30g
- たまご……1個
- グラニュー糖……大さじ1
- 塩……小さじ1/4
- ドライイースト……小さじ1
- ぬるま湯……大さじ1
- グラニュー糖……少々
- オレンジジュース……大さじ1
- 牛乳……大さじ2
- ラム酒……小さじ1
<デコレーション>
- トッピング用のチェリーやアンジェリカの砂糖漬け、オレンジピール、マーマレード、スライスアーモンド、ざらめ、など
作り方

- ぬるま湯大さじ1にドライイーストと砂糖ごく少量(小さじ1/8)を入れて10分ほど予備発酵させておく。
- 強力粉、薄力粉を混ぜてふるいにかけながらボールに入れ、グラニュー糖、塩、たまご(表面に塗る分として少量1/5程度は別に分けておく)、とかしバター、(1)、オレンジジュース、牛乳、ラム酒を入れてよく捏ねる。生地が手につかず、なめらかになるまで約15分。
- 生地をボウルに入れ、乾燥しないようラップをして、40度ぐらいの湯せんで、40~50分発酵させる(一次発酵)
- パン生地が2~3倍にふくらんだらガス抜きして、10分休ませた後、リング状にし、ソプレサがあれば、このとき忍ばせる。
- パン生地に砂糖漬けをのせ、さらに暖かいところで(オーブンに発酵機能がついていればそれで)40分発酵させる。(成形発酵)
- 生地が2倍にふくらんだら、表面に卵液(別にとっておいたもの)をぬって、トッピングのスライスアーモンドやざらめを散らし、180度のオーブンで15~20分焼く。
ポイント&ヒント
ロスコン・デ・レジェスはパン屋さんで
スペインでは、家庭で手作りするよりも、近所のパン屋さんで買ってくることが多いそうです。レシピはお店によって少しずつ違い、必ずしもクリームが入っているわけではありません。(かつては入っていなかった)クリームも生クリーム、アーモンドクリーム、カスタードなど色々。
赤や緑のトッピングは王様の財宝
デコレーションも微妙に違いますが、色鮮やかな砂糖漬けやドライフルーツは必ずのっています。これは、王様の財宝(ルビーやエメラルド)などを表しているのだそうです。
クリームを挟む場合
水平に切って、その中に生クリームを詰めます。生クリームはさとう(大さじ1~2)を入れて八分立てにし、絞り出し袋にいれてのせるとうまくいきます。
この場合、ソプレサ(フェーブ)は生地にいれないで、クリームをはさむときに、 忍ばせるといいでしょう。

▲水平に切る

▲生クリームを絞り出す

▲ 断面
ソプレサ(フェーブ)は幸運の印

パンの中に入れるソプレサは、フランスでいうところのフェーブ。大きさは1~2cmで陶器で出来ています。写真はフランスのフェーブです。
ソプレサは、生地をリングにするときに忍ばせます。人数分に切り分けたとき、ソプレサが入っていた人は1年間ラッキー! 紙で出来た金色の王冠をかぶって王様になります。
そら豆だった人は、アンラッキー。ロスコンをお店で買ってきた場合は、その代金を払うことになったり、罰ゲームがあったりします。


ソプレサは菓子材料店、もしくは自前で
ソプレサ(フェーブ)や王冠は菓子材料店で販売しています。その季節になると毎年新しい種類のソプレサ(フェーブ)が出て、コレクションしてる方もいるほどです。
▶フェーブ 動物のシェフ 小分け10種 | ガレット・デ・ロワ(楽天市場)
また、ソプレサは自分で気に入ったものを用意しても楽しいです。熱に強い陶器や金製の小物をアルミ箔で包んで忍ばせます。

▲以前いただいたロスコンには、お財布などにつける小さな鈴がアルミ箔にくるまれていました。
王様のケーキ「ガレット・デ・ロワ」
フランスでは、ガレット・デ・ロワというパイ生地で作るものが有名ですが、南フランスにあたりになると、スペインと同じような菓子パン風のものになるようです。
また、スペインのクリスマスとお菓子については、「スペインのクリスマスと『3人の王様』」ページにまとめています。
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