加賀麩 不室屋の「宝の麩」を贈る
麩やきモナカの中にお吸い物のだしや具が入っている「ふやき御汁」。
麩やきが縁起物の形をしていることや、熱湯を注ぐだけで出来上がる手軽さから、お中元・お歳暮から誕生日などのお祝い、母の日・父の日・敬老の日のプレゼントなどによく選ばれているそうですよ。
試食会で、加賀麩の老舗「不室屋(ふむろや)」の「宝の麩」を味わい、実際に贈ってもみましたのでご紹介しますね。
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高島屋限定「宝の麩」
高島屋には、横山大観の「蓬莱山」を化粧箱に用いた「宝の麩」があります。一人暮らしの母に贈ったことがあるのですが、品のいいパッケージで高級そう、手軽にできて上品な料亭の味がすると好評でした。
ふやき御汁は、「おすまし」「暫」「加賀みそ」の3種類4個ずつ入ったもので、きょうはどれにしようかと楽しめたといいます。
高齢になると、1人分の料理を作るのはおっくうになるもの。インスタントお吸い物は、手軽で便利ですよね。
ちょっとかしこまったパッケージで届けるお吸い物の詰め合わせ。お祝いやお礼、お中元お歳暮にもどうぞ。
▲ 【高島屋限定】宝の麩詰合せ 横山大観「蓬莱山」限定化粧箱TYT12
宝の麩「暫」を作ってみました
実は試食会でいろいろ味見させてもらったことがあり、これなら贈り物としていいし、実家の母にも味わってもらえたらと思ったのでした。
サンプルでいただいた和風だしのお吸い物「暫」を、添付のしおりを参考に作ってみましたのでご紹介しますね。
まず、お椀に粉末の昆布だしを入れ、ふやきモナカの中央に指で穴を開けておきます。
おぼろ昆布も付いているのですが、これは最後に入れるようです。
ふやきの穴にむかって、熱湯を注ぎます。すると中から、ふわふわと宝物(具)が湧いてきます。このときのわくわく感は、他のインスタントものでは得られないですね。
花麩とほうれん草が、まるで花が開くように、華やかにふくらんで広がっていきます。
最後におぼろ昆布をのせて、出来上がり。
では、いただきま〜す。やっぱり、おいしいな〜。
味の想像はつきましたが、昆布出汁のお吸い物も上品。香ばしいふやきの存在が、このお吸い物のキモですね。さすがに加賀麩の老舗が手がけたふやき御汁だけあります。
贈り物に喜ばれる即席お吸い物
季節のおすましとして、期間限定で登場する「宝の麩」もあるんです。これがすごくそそられます。
- 正月「ふく梅」(花麩、ゆず、大根、ほうれん草、おぼろ昆布)…金沢のお正月の縁起菓子「福梅」にちなんだお吸い物。お餅を入れてお雑炊にもなる。
- 春「ひとひら」(花麩、桜の花、三つ葉、湯葉)…はなびらの形のふやきに入った桜の香りのお吸い物。
- 初夏「青かえで」(花麩、大葉、ささがきごぼう、小松菜、湯葉)…かえでの形のふやきに入った新緑のすがすがしさを表現したお吸い物。
- 夏「潮」(花麩、梅肉、かき玉子、ねぎ、わかめ)…貝の形のふやきに入ったさっぱりとした風味のお吸い物。
- 秋「照葉」(花麩、菊花、菊菜、舞茸、湯葉)…モミジの形のふやきに入った秋の味覚のお吸い物。
ね〜、いいでしょ。お湯を注ぐと、ふやきの中から色とりどりの具(宝)が飛び出して、まさに宝の麩なんです。
このふやき御汁「宝の麩」ができたのは、20数年前。海外留学をさせた子どものために、日本の味を手軽に…と自家製で作ったのが始まりだそうですよ。
その海外留学中の子どもたちが、当地に住む日本人にお裾分けしていたところ評判になって、贈り物として依頼されたのをきっかけに商品化されたそうです。
まさに、贈答品として生まれるべくして生まれたふやき御汁なんですね。
三越伊勢丹の特別パッケージ
三越伊勢丹では、お中元やお歳暮などギフトシーズンになると、数量限定で特別パッケージの「宝の麩」が登場することがあります。
ちなみにこれは、2015年三越のお歳暮で、歌舞伎衣裳文様を用いた化粧箱です。
六世尾上菊五郎が「菅原伝授手習鑑」の四段目「寺子屋の場」で松王丸を演じる際に着用していた衣裳「雪持松文様友禅染縫羽織・着付」からチョイスしたもの。
「おすまし」「ふく梅」「暫」のすまし汁と「加賀みそ」「田舎みそ」「赤だし」の味噌汁などが入っています。
花麩、ねぎ、おぼろ昆布が入ったみそ仕立ての「加賀みそ」、花麩、ほうれん草、湯葉の入ったお味噌汁「田舎みそ」、豆乳麩、なめこ、ねぎの入った「赤だし」。お味噌汁も美味しそう。賞味期間は常温で90日です。
おすましをいただきました。上品なお味で、ふやきモナカのとろんとした食感に幸せを感じました。
参考:三越伊勢丹とのコラボ「宝の麩 mondial」
ぱっと見、中にあんこが入った最中や懐中汁粉のようにも見えますが、これも不室屋の「ふやき御汁」です。
この詰め合わせは、三越伊勢丹と不室屋のコラボレーション企画で、フランス語で「世界的」という意味の「mondial(モンディアル)」と名付けられています。
和風だしのお吸い物の他、洋風スープも入っているからなんですね。なんでも創業150周年を記念して現代風にアレンジしたそうですよ。入っているのは次の3種類。
▲ 宝の麩「暫」おすまし
すまし汁の「暫(しばらく)」は、歌舞伎十八番「暫」の風流世界をお吸い物で表現したもので、具は、花麩、ほうれん草、おぼろ昆布。
▲ 宝の麩「桃華」中華スープ
中華スープ「桃華」は、桃の形のふやきに、クコの実や青梗菜が入った中華味。
▲ 宝の麩「扇」コンソメスープ
コンソメスープ「扇」は、扇の形のふやきに、ピーマンやあられ、花麩が入ったコンソメ味です。
コンソメ味を試食させていただきました。
カラーピーマンの彩りと花麩が綺麗で、見た目華やかです。すすってみると、確かに洋風コンソメのお味です。ふやきモナカが柔らかくなって、つるんと口の中に収まります。まるで香ばしく焼いた軽いお餅のよう。プチプチのあられもいいアクセントになって、洋風スープなのに和の風情です。新鮮でした。