セニョーラ・あ〜の気ままな食卓

【閉店】門前仲町「バレパエージャ」

更新 2015年2月公開

東京・門前仲町にある「バレパエージャ(Vale paella)」は、本場スペイン・バレンシアのパエリアが味わえるスペイン料理店。注目の料理は、そのものズバリ「本場仕込みのパエリア」です。

【追記】2016年1月31日、閉店されたようです。

門前仲町駅から徒歩1分、パエリア鍋が目印。

「バレパエージャ(VALE PAELLA)」は、門前仲町駅から歩いて1分程度。永代通り沿いにあり、清澄通りと交わる交差点からすぐです。

地下1階へ降りる階段にはスペインの国旗。入り口付近にはバレンシアタイルの表札「VALE PAELLA」。それに2周年を祝うお花と、なぜかくまモンの人形もありました。

訪れたのは、夜9時半という遅い時間帯です。ドアを開けると、うわ~賑やか! ほぼ満席で、どうやら若者たちの宴会で盛り上がっている様子。カウンターも埋まっていて、かろうじて私たちの2席分のみ空いていました。予約しておいてよかった!

カウンター席の椅子に腰掛けると、意外にもクッションがふんわり。ゆったりしていて座り心地抜群です。カウンターも幅広で、まさに食事をするためのカウンターでした。

また、パエリアを作るコンロの周りは透明の板で囲ってあり、油飛びを防ぎつつ作っている様子が見えるようになっていました。いいね~。

そして、驚いたことに2周年フェアということで、グラスドリンクが80円になっていました。1組2時間まででパエリアの注文が必須でしたが、いやあ、太っ腹です。

んじゃ、飲むぞ~! って、違う違う、今回は本格パエリアを食べに来たのです。

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定番と日替わりタパスをオーダーして吉。

まず、出てきたのがバゲットパン。かるく炙ってあって、外はカリカリ、中はもちもちです。

オリーブオイルをつけていただきますよ。

ハモン・セラーノのハーフサイズ。カウンターの原木からの切りたてです。飲み物はカバと白ワイン。

定番のタパスはいろいろあって迷ったのだけど、バレンシアサラダを注文。

ツナとマグロの塩漬けが載っています。マグロの塩漬けとは珍しいな~。

こちらのピンチョスはサービスです。ぐるなびのクーポンを持って行ったので、オリジナルタパスプレゼントに使いました。注文したものと重ならないように、オリジナルで作ってくれるようです。

これはバゲットにじゃがいもとタラのマッシュ(パテ?)にトマト、生ハムをあしらった1品でした。おいしかった~。

定番タパスに加え、日替わりの黒板メニューもたのみましたよ。

白貝と菜の花のワイン蒸し。

タラの白子のフリット。

フリットは白子がとろとろ、ふわふわ。トリュフ塩をつけていただきました。パエリア専門店だけれど、タパスもいけますね。定番はもちろん、黒板メニューがあるときは、そちらもおすすめです。

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さすが専門店、量も質も充実のパエリア。

最後に、待ってました! おすすめのバレンシアパエージャ。

パエリア発祥の地のバレンシアでは、海鮮でなく肉で作るパエリアが元祖。バレンシアのレストランで経験を積み、パエリアの国際大会で入賞した腕をもつ小林シェフのこだわりのパエリアです。

伝統的な作り方で仕上げられたパエージャは、渋めの黄金色。真ん中のローズマリーの土台は、なんとレバーです。このレバーを崩しながら食べるといいんだそうですよ。

それと、この肉、何だと思いますか? コネッホ。ウサギ肉なんです。骨付き鶏も豪快に入っていますが、本場にならって兎肉も使っているんです。あとは、モロッコインゲン、大粒の白いんげん豆(ガラフォン)など。お米はおそらくバレンシア米でしょう。日本のお米よりも粒が心持ち大きく、さらりとしていてパエリアにぴったり。それらがシンプルに炊き込まれています。

本場にならってパエリャ鍋から直接食べてもいいのですが、ここではお皿に取りました。うふふ、お焦げ(ソカラ)がおいしそう。

口に含むと、ローズマリーとサフランの香りが鼻に抜けていきます。これはうまい。肉のエキスを吸ったごはんは、見かけほど濃くなく、ちょうどいい塩梅で、骨付き鶏肉は引き締まった身で食べ応えがあります。兎肉は臭みなどなく鶏肉に似て淡泊。全体的に雑味のないすっきりした素朴な味わいです。

真ん中のレバーを崩して混ぜ合わせると、絶妙な味のハーモニー。赤ワインが進みますね。

海鮮パエリアだと、海老のみそやイカのワタなどを入れてコクを出しますが、肉のパエリアの場合も、内臓系をちょっとだけ加えると味わい深くなるんですね。今度試してみましょう。わたしの場合、なんちゃって創作パエリャばかりだけれど。

カリカリと鍋底をこそげながらいただいているうち、閉店時間が迫ってきました。お腹は満たされたけど、残すのはもったいないな…って思っていたら、食べきれなかった分はテイクアウトOKだそうで、持ち帰り用に包んでくれました。嬉しい!感激。

オーダーして余ったものを持ち帰らせてくれるのって、本当に有り難いですね。それができるのも、オーダーごとに作っているからこそ。味に自信があるからこそ。客を信頼してくれているからこそです。

シェフが「2日めのカレーのような感覚で…」とおっしゃっていましたが、そのとおり、翌日食べたバレンシアパエージャは味がなじんで、しみじみとおいしかったです。ごちそうさまでした。

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